毎年、この時期になると、お友だちが夢中になる虫探しです。今年は、いつもよりもブランコ周辺の草の生育が悪く、虫が少なめでした。また、虫の出も若干早く、10月には、終わりの模様でしたが、一生懸命草を掻き分けるお友だちが毎日のように見られました。

 学級の先生と一緒に幼虫を掘り起こして見せに来てくれる子もいて、環境づくりの甲斐があったと、喜んでいました。

子どもたちが言うには、「カブトムシの幼虫」とのこと。見ると、明らかに何らかの甲虫の幼虫ですが、生育場所の環境からしてカブトムシであるはずもなく、おそらくカナブンか、その仲間と思われました。しかし、そこは確かめてはじめて生きた学習です。担任の先生もそれをわかっていて、「カブトムシ」を敢て否定せず、その場は、疑問を残して教室に持ち帰りました。

 「良い学習体験だった」と思いつつ、ふと見ると、わざわざ残してあった芝草が見るも無残に抜かれています。なかなか草が根付かないこの地の地質。実は、建物改築時の園庭整地で、一般的な方法として表面の硬化と保湿のために大量の塩をまいたことも影響しています。したがって、雑草のように見える当園の草は、実は、全て、意図的に蒔いたり、残したりしています。とはいえ、それも「教材」として作っているので、結果、お友だちがむしってしまうのも本望ではありますが、環境の保存に気をつけて行う採集の掟を指導する意味から、今後は気をつけるよう担任の先生に話しておきました。